9月・前半
9/1 |
イチロー |
合併の 綱引き有って せみ時雨 |
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てるみ |
思惑が絡み合っての地方セミ |
9/2 |
イチロー |
駅広場 拡張工事 夏盛り |
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古苑 |
昨日まで埋め立てしていた住宅地 |
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てるみ |
三角の帽子道路のじゃまをする |
9/2 |
クロちゃん |
夏終わり元気に通園にぎやかに |
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クロちゃん |
耐えられぬ冷夏の後の残暑かな |
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古苑 |
新学期駐輪場は大賑わい |
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ふじいさむ |
宿題を 終えず迎える 登校日 |
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てるみ |
仲見世も宿題テーマアドバイス |
9/3 |
イチロー |
盆休み 町医も同じ 札を張り |
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古苑 |
新学期静けさ戻る秋の午後 |
9/4 |
イチロー |
妻の趣味 今年の蘭は 義理で咲き |
9/4 |
hina |
嬉しいな キリ番ゲット 久し振り |
9/5 |
博苦 |
静寂裂く鼓弓切なや風の盆 |
9/5 |
イチロー |
休耕地 雉の夫婦も 一休み |
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てるみ |
忙しさ過ぎて休みの商店街 |
9/6 |
イチロー |
まどろんで 聞くこおろぎの 初音かな |
9/7 |
イチロー |
趣味の会 あの人辞めれば 俺も辞め |
9/7 |
博苦 |
いくつもの恋を溶かして温め酒 |
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寿風 |
道ならぬ恋を飲み干す苦い酒 |
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寿風 |
扇置き嬉しいご縁(五円)の根付さげ |
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博苦 |
千里さえ添えぬ恋なら通い道 |
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ふじいさむ |
老いらくの 恋に落ちたか 薄化粧 |
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てるみ |
幾たびの恋通り過ぎまだ足りず |
9/7 |
クロちゃん |
逆転サヨナラ勝ちで暑さとび |
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クロちゃん |
残暑にビールと秋刀魚舌鼓 |
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クロちゃん |
菊月にいつまで続くこの暑さ |
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寿風 |
炎天下秋を求めて見張り番 |
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寿風 |
羽広げ微動だにせぬ鳩の知恵 |
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寿風 |
灯篭も大樹の陰で涼をとり |
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寿風 |
残暑とは名前ばかりの夏の空 |
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寿風 |
炎天下負けじとばかり朱色映え |
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ふじいさむ |
百日紅 残暑厳しく 遅れ花 |
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てるみ |
天高くUVカットに悩まされ |
9/8 |
イチロー |
遠蛙 日暮れの刻を 忘れずに |
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てるみ |
携帯のアラーム帰りの時きざむ |
9/9 |
イチロー |
持て余す 天を貫く 杉林 |
9/10 |
イチロー |
猛暑おば 恋しがらせる 西瓜割り |
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てるみ |
三宅島山の西瓜に舌づつみ |
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てるみ |
おおらかなやさしいひとたちに幸せあれ |
9/12 |
クロちゃん |
脂のり今年は秋刀魚豊漁と |
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クロちゃん |
秋の夜に月と火星の天体ショー |
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クロちゃん |
雨降って涼しさのあとは蒸し暑く |
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てるみ |
スモークの中にさんまの美味な音 |
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てるみ |
七輪の脇で食べたし秋さんま |
9/14 |
古苑 |
葉の合間かすめて遊ぶ赤とんぼ |
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古苑 |
銀杏の木空の高さと背比べ |
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古苑 |
秋風にのせて届いた恋調べ |
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古苑 |
イガはじけいたずら坊主が顔を出し |
9/14 |
ふじいさむ |
火星見て 兎も踊る 月の上 |
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ふじいさむ |
死ぬまでに 行って見たいな 月世界 |
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ふじいさむ |
満月を 迎え花咲く 月見草 |
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ふじいさむ |
あつあつの 焼栗踊る 口の中 |
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ふじいさむ |
今取った 栗で作った 供え飯 |
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ふじいさむ |
栗拾う 手に刺す棘の 痛さかな |
9/15 |
博苦 |
忍び旅君に小布施の栗お強 |
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博苦 |
君の肌触れて揺らすやお湯の月 |
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イチロー |
晩酌で 一人楽しむ 月見かな |
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イチロー |
満月の 鏡に映す 車椅子 |
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イチロー |
名月に 終電の音 静かなり |
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イチロー |
栗の花 匂う家有り 通学路 |
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イチロー |
老木に 鞭打つ栗の 大きな実 |
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イチロー |
廃屋の 古木の栗の 甘さかな |
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クロちゃん |
休肝日に合わせて卓に栗ごはん |
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クロちゃん |
減量で月見団子もひとつだけ |
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クロちゃん |
十五夜は雲のまにまにこんばんは |
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てるみ |
栗を剥く荒れた母の手今は我が身に |
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てるみ |
変わらない月を眺めて年重ね |
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てるみ |
彼の人の胸に抱かれ月眺む |
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てるみ |
異国での月は如何と夢の中 |
9/15 |
イチロー |
十八(とわ)の夢 果たしたトラに 景気付き |
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9月・後半
9/16 |
てるみ |
秋の月便所こおろぎそばで鳴き |
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てるみ |
秋の月イイギリ裏の庭で鳴き |
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博苦 |
夜の虫暑さで声も一休み |
9/16 |
イチロー |
トラ勝って 感激よりも テロ行為 |
9/17 |
イチロー |
暖寒が 日替わりに来て 虫困り |
9/18 |
ぱふぱふ |
キャンバスに稲穂と並ぶ阿弥陀堂 |
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ぱふぱふ |
秋風と水の音のみ阿弥陀堂 |
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ぱふぱふ |
秋棚田巡り巡りて阿弥陀堂 |
9/18 |
イチロー |
頑固者 筋を通して ぶち壊し |
9/19 |
イチロー |
無人店 筆太に書く 無農薬 |
9/20 |
イチロー |
鮒釣りに 付き合う日傘 立ちつくし |
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古苑 |
赤とんぼ秋風に乗り色を増し |
9/20 |
古苑 |
お土産は楽しい話それがいい |
9/20 |
ネック |
袖の丈 長し短し 秋の入り |
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ネック |
秋桜 コスモスでなく 桜咲く |
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博苦 |
剣の道長し短し秋の島 |
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ふじいさむ |
限界を 超えて壊され 宮古島 |
9/21 |
博苦 |
秋夜長恋を探して読み耽り |
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古苑 |
三味の音に恋の道連れ秋夜長 |
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古苑 |
恋ひとつ跳ねてみせます鮎のよに |
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博苦 |
酔芙蓉肌に紅差す夜明け前 |
9/21 |
イチロー |
農作業 降り過ぎし雨 邪魔をする |
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古苑 |
カエデの樹秋のドレスに衣替え |
9/22 |
博苦 |
悲恋ゆえ雨の空港曇る窓 |
9/23 |
イチロー |
赤とんぼ 紅花の色 真似ており |
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古苑 |
赤とんぼ 草から草へと 風に舞い |
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ふじいさむ |
青空を 我が物顔で 飛ぶトンボ |
9/24 |
イチロー |
昼下がり 回覧版を そっと置き |
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古苑 |
秋日向 昼寝の猫に 毛布かけ |
9/25 |
イチロー |
ロスタイム 如何に過ごさん 秋時雨 |
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ふじいさむ |
ロスタイム 使って豊かに 過ごす人 |
9/27 |
ネック |
秋の蝉 電池切かな かすれ声 |
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博苦 |
秋の蝶右に左に迷うよに |
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寿風 |
夜の蝶右に左に千鳥足 |
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ふじいさむ |
また来てね 優しく誘う 夜の蝶 |
9/28 |
イチロー |
山峡の 棚田実らぬ 稲穂かな |
9/28 |
博苦 |
吹く風も浮かぶ雲さえ秋の色 |
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博苦 |
爽やかな夕日背にして渡し舟 |
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古苑 |
秋色の田んぼにのびるハサの影 |
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古苑 |
風にのり稲刈りの音爽やかに |
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クロちゃん |
久しぶりに行きしデパート秋の色 |
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クロちゃん |
空高く澄んだ青色爽やかに |
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クロちゃん |
ベランダの花揺らす風爽やかに |
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イチロー |
着信の 爽やかな音 社長様 |
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イチロー |
爽やかな あの子娘が居って 店繁盛 |
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イチロー |
働いて 流した汗の 爽やかさ |
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イチロー |
会議より マツダケ話題 秋の色 |
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イチロー |
秋の色 暫らくに見る 赤い羽根 |
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イチロー |
秋刀魚焼く 煙の色も 秋の色 |
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寿風 |
公園の風爽やかに子らの笑み |
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寿風 |
人生に秋の色みる五十路過ぎ |
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ふじいさむ |
秋空に 栗はじける 音響き |
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ふじいさむ |
応援歌 終日響く 秋の空 |
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ふじいさむ |
さわやかな 風がほほ打つ 昼下がり |
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ふじいさむ |
さわやかな 風に波打つ 稲穂かな |
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ふじいさむ |
さわやかな 寝顔の孫は 未だ一つ |
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ふじいさむ |
さわやかだ! 朝一番の 露天風呂 |
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てるみ |
さわやかに疲れを癒す太平洋 |
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てるみ |
老夫婦手をとる姿さわやかに |
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てるみ |
さわやかな潮風バックにフラダンス |
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てるみ |
南国のモールの中は秋の風 |
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てるみ |
飛行機を降りれば成田秋の風 |
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