2月・前半
2/1 |
hissy |
寒々のホームに漂ううどん湯気 |
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hissy |
立ち食いの箸も忙し足踏みして |
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博苦 |
湯気の中鼻水垂らし啜る蕎麦 |
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古苑 |
湯気のむこう各駅停車の音聞こえ |
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極楽とんぼ |
老妻の 誕生祝は 肩もみ券 |
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古苑 |
肩をもむふれた夫(つま)の手温かく |
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クロちゃん |
早や2月今年の抱負立てたとこ |
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古苑 |
もう2月?気づかぬうちに春がきて |
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てるみ |
光陰も今の速さはマッハかな |
2/2 |
クロちゃん |
寒もどり天気予報に雪マーク |
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古苑 |
雪溶けて木立を通り春がくる |
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てるみ |
店先に吹く風切なく寒もどり |
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情野清一郎 |
嵐過ぎ 小泉首相も ただの人 |
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情野清一郎 |
宗男さん 女虐めが 趣味だとは |
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情野清一郎 |
鈴木さん でしゃばり過ぎて 逃げまわり |
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てるみ |
含みある笑顔の中に気味悪さ |
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てるみ |
議員には、からすも顔負け ゴミ隠し |
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てるみ |
口コミは女の武器と思い知れ |
2/3 |
クロちゃん |
節分で老いを実感豆の数 |
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ちーすけ |
鬼の面 取った下から 鬼の顔 |
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博苦 |
歳の数より頬張った福は内 |
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てるみ |
福は内福は内のみ叫びけり |
2/4 |
クロちゃん |
寒明けて老犬元気取り戻す |
2/5 |
hissy |
春立ちて不況風のみ吹いてをり |
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hissy |
辞めていく友の背のみ風強く |
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hissy |
されどとて芽吹く自然は輪廻する |
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てるみ |
例年に習う生き様腹が立ち |
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てるみ |
駄目素とチャレンジ続けて生き残る |
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てるみ |
今に見ろ思いつチャレンジ涙する |
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イチロー |
神様も 如何に裁くか 絵馬の列 |
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イチロー |
親しきは 添え書きのある 年賀状 |
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イチロー |
でかい顔 出来る初頭の お年玉 |
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てるみ |
生き様を無駄でも語る親の愛 |
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てるみ |
賀状見て青春の味思い出し |
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てるみ |
孫の顔みたさに包むお年玉 |
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ばにらあいす |
冷めた布団 冬は別れるものじゃない |
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クロちゃん |
かさの花予報どおりの冬の雨 |
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博苦 |
水溜り傘も子供のオモチャかな |
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てるみ |
帰り道腰に重たく冬の雨 |
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てるみ |
シャワー浴び通うは若いマッサージ |
2/6 |
pink |
立春の 海銀色に 光りけり |
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博苦 |
春の海舟のったりと見え隠れ |
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てるみ |
荒海と冷たい風見て抱きしめる |
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沙羅 |
立春に 蝋梅の香 ただよいて |
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博苦 |
雪便り花便り舞う春列島 |
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てるみ |
例の梅照れながら見る梅の園 |
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てるみ |
?梅見かけてにんまりほくそ笑む |
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ゆうこ |
なぜかしら 独り言いう 春なのねぇ |
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ゆうこ |
新婚に タイムスリップ 春爛漫 |
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クロちゃん |
通院日四温に恵まれ暖かく |
2/7 |
hissy |
たんぽぽの地に這い咲きて冬暖か |
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hissy |
水ぬるみ金魚姿を出し泳ぐ |
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クロちゃん |
懐かしく梅ケ枝餅に舌鼓 |
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博苦 |
梅ケ枝公も甘さに恵比寿顔 |
2/8 |
クロちゃん |
うとうとと三寒前の暖かさ |
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古苑 |
木枯らしが四温の後を駆けていく |
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てるみ |
変り目も楽しみに変え世を生きる |
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ゆうこ |
覚えある春の香りに夢うつつ |
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古苑 |
梅の香をまだかまだかと待ちわびて |
2/9 |
博苦 |
走れ飛べ大和魂雪に咲け |
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古苑 |
開会式やっぱりあんたが主役よね〜 |
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てるみ |
ユニクロの商魂魂、雪に映え |
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クロちゃん |
冬季五輪厳戒の中無事開催 |
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古苑 |
がんばれとメダルの数より感動を |
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てるみ |
真っ白なキャンバスに描くドラマかな |
2/10 |
クロちゃん |
孫連れて一足早くバレンタイン |
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博苦 |
会う度にチョコは要らぬと催促し |
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てるみ |
若者とロックを楽しむバレンタイン |
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ネック |
義理チョコも 数えてショップ 散策し |
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古苑 |
チョコよりも和菓子がいいと催促し |
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てるみ |
苦しみを乗り越え今は生かさるると知る |
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ネック |
思い出を 語る笑顔の 悲哀かな |
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古苑 |
思い出のひとつも残さず母かなし |
2/11 |
クロちゃん |
雪の舞う中山寺で帯祝い |
2/12 |
博苦 |
囀りや潜れば消える不動門 |
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イチロー |
大雪は 金のなる木を 包みこみ |
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イチロー |
戦争の 終わらぬ子にも クリスマス |
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イチロー |
空腹も 酒の美味さで チャラになり |
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イチロー |
定年を 待ちきれずして 粗大ゴミ |
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イチロー |
古希となり 妙に目につく 訃報覧 |
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クロちゃん |
冴え返る寒さ厳しく足痛む |
2/13 |
hissy |
母逝きて皺増えたよな義姉の顔 |
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hissy |
ただ何故か肩の荷おりて笑み戻る |
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古苑 |
傍に来て話を聞いてと亡き母に |
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古苑 |
年かさね鏡の中に母を見る |
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博苦 |
子を思う愛しさ知った母となり |
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博苦 |
持ってこそ知る亡き母の愛 |
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NANA |
年老いて うつろな瞳で 笑み浮かべ |
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NANA |
家族より 身近な人を 目で探す |
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クロちゃん |
腰痛に耐えて滑って銀メダル |
2/14 |
兼日題は「寒もどり」「木の芽」です! |
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博苦 |
田楽の色鮮やかに木の芽味噌 |
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博苦 |
寒もどり燗の温度をちょっと上げ |
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古苑 |
陽だまりに木の芽ひとつの春うらら |
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古苑 |
焼酎をお湯割りにかえ寒もどり |
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古苑 |
梅桜蕾をとざし寒もどり |
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ネック |
本来の 寒さ戻って 神経痛 |
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ネック |
木の芽吹き 北の国では ふきのとう |
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クロちゃん |
ベランダに春待ちわびる木の芽たち |
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クロちゃん |
寒もどり老犬も身にこたえおり |
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かみ |
木の芽葺く三つ子に届く高さかな |
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かみ |
耳元で子らの声する寒戻り |
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hissy |
寒もどり苅田の氷光る朝 |
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hissy |
鵯のひときわ高く寒もどる |
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hissy |
長病みの布団も厚く寒もどる |
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hissy |
春立ちてふくらみ固き木の芽かな |
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hissy |
まんさくの芽のふくらみて春はそこ |
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hissy |
まだ固く春は名のみの雪割草 |
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ささき |
寒もどり 風邪も戻りぬ 二度三度 |
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ささき |
どの枝も 陽射しに向かい 木の芽吹く |
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ささき |
駅伝は 粉雪舞う日や 寒もどり |
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ささき |
陽春に 猫もあくびす ひざの中 |
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pink |
子に願う注意や届け若芽かな |
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pink |
陽だまりにすずめ集いて寒もどり |
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pink |
ひび割れや直り手またも寒もどり |
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NANA |
木の芽吹き 幼き命 待ちわびる |
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NANA |
寒もどり 冷やさないでと 口癖に |
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だるま君 |
寒もどり 背なにゴホンと かぜ模様 |
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だるま君 |
陽だまりに 木の芽膨らむ 和み里 |
2/14 |
クロちゃん |
バレンタインデー息子のものをおすそ分け |
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博苦 |
チョコよりも愛のメールでウキウキと |
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NANA |
義理チョコを 慌ててそろえ 頭わり |
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極楽とんぼ |
妻からは 半額セールの チョコレート |
2/15 |
クロちゃん |
新パソに合わせ始めるいろはかな |
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2月・後半
2/16 |
青柳紀則 |
寒もどり インフルエンザの 咳きこぼす |
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青柳紀則 |
当たり鉢 夢も膨らむ 木の芽かな |
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青柳紀則 |
竿先の 薄氷張りたる 寒もどり |
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イチロー |
白鳥の 動きも鈍し 寒もどり |
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イチロー |
啓翁の 一輪咲いて 寒もどり |
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fgf |
朝日待ち 睡眠とらず 搭乗す |
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fgf |
気にかかり 睡眠とらず 朝日まち |
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fgf |
ねむらずに 時差調節 身にこたえ |
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fgf |
シッカリと 睡眠とって JPタイム |
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ばにらあいす |
幸せは ほしたて布団での昼寝 |
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かみ |
屋根の上ふとん干すかに雪を置く |
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てるみ |
干したくも出かけて出来ず乾燥機 |
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クロちゃん |
一昔前の友集い鍋囲む |
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古苑 |
連絡の電話で心に春が来て |
2/17 |
極楽とんぼ |
おだてられ 主夫の仕事が ひとつ増え |
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クロちゃん |
無理せずに身体休めと冬の雨 |
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てるみ |
冬の雨言って欲しいよその言葉 |
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古苑 |
節分の鬼の涙か冬の雨 |
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hissy |
冬雨の西の空には月朧ろ |
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古苑 |
冬雨のむこうにあるか春よ来い |
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博苦 |
肩を抱く甲に染み入る氷雨かな |
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てるみ |
生きるとは死にいたるまでの暇つぶし |
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古苑 |
退屈は生ある中の無駄遣い |
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古苑 |
生きるとは一生懸命暇つぶし |
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古苑 |
退屈も時には大事な無駄使い |
2/18 |
クロちゃん |
折り紙で作って飾るお雛様 |
2/19 |
クロちゃん |
舞う雪も近づく春を教えけり |
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極楽とんぼ |
陽春の 便りを告げる 雪の舞 |
2/20 |
イチロー |
血統書 縁無き駄馬にも 意地が有り |
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イチロー |
花道を 自分で汚す 外務省 |
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イチロー |
神様も 如何に読むのか 絵馬の誤字 |
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イチロー |
カルテより 自分で付けた 病名で |
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イチロー |
赤字とは 人を減らせの 赤信号 |
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てるみ |
生き様を隠し切れないテレビ顔 |
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てるみ |
黒幕はパシリの裏でぬくぬくと |
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てるみ |
鉄板の上で踊らす影の顔 |
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てるみ |
先を見てこれからの子を文部省 |
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てるみ |
昇給の試験は国会議員にも |
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クロちゃん |
オフ会で駄弁って飲んで春を呼ぶ |
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hissy |
2月雪風に舞い吹き窓濡らす |
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hissy |
朝になりやはり積もりて銀世界 |
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hissy |
テレビの交通情報気になりて |
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hissy |
名古屋発上り進み雪消えて |
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hissy |
東京に着いてコート邪魔になる |
2/21 |
クロちゃん |
うかれ猫元気出せよと賑やかに |
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てるみ |
黒猫と会話してみる帰り道 |
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古苑 |
おかげさま元気になったと猫がいい |
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古苑 |
ストーブの前が私の定位置と |
2/22 |
hissy |
この陽気信じていいの?腕まくり |
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hissy |
飲み過ぎてどこか忘れし冬コート |
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hissy |
あのコートポッケに大事なメモありて |
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古苑 |
すこしだけ梅もほころぶふりをして |
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てるみ |
花粉症梅の香とばし苦笑い |
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クロちゃん |
メル友の写真でめでる梅の花 |
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古苑 |
少しづつ春の衣で膨らんで |
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てるみ |
春が来る日を追い胸をふくらませ |
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博苦 |
初恋に探す面影春の味 |
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古苑 |
初恋をかじって心に春がきて |
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古苑 |
口寄せて君のようだと微笑んで |
2/23 |
クロちゃん |
ハーブ湯で体と心温めり |
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ネック |
はあはあ・・・と 吐く息白き 夜家路 |
2/24 |
イチロー |
道しるべ 銀行看板 又変わり |
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イチロー |
首相だけ 改革急ぎ 「下がわず」 |
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博苦 |
害無性(外務省)宗を(男)問われて尻(知り)隠し |
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てるみ |
拍手して次は蹴落とす族議員 |
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てるみ |
身を守り国を壊して行き場無く |
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てるみ |
小役人・人のふんどし締め切れず |
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古苑 |
道しるべ大手企業もやくたたず |
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古苑 |
改革に首相ひとりがしがみつき |
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博苦 |
看板が剥がれ怯える眞紀子節 |
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クロちゃん |
サンドイッチに菜の花見つけ春の味 |
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極楽とんぼ |
観梅と 土手の菜の花 JRウォーク |
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古苑 |
菜の花のひたしの小鉢春模様 |
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hissy |
米研ぎの水ぬるみて春感じ |
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hissy |
終い河豚冬を追いやる舌ざわり |
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hissy |
とうがたちて蕗のとうのほろ苦さ |
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博苦 |
関の河豚ポン酢醤油で食い修め |
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博苦 |
深海魚小売り店では名前変え |
2/25 |
古苑 |
春日差し木の芽摘む手のやさしげに |
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古苑 |
食卓に菜の花一輪春御膳 |
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博苦 |
ポカポカの日に誘われて梅一輪 |
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クロちゃん |
窓開けて日差し取り込み暖かく |
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古苑 |
縁側であくびひとつの日差し受け |
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博苦 |
縁側で欠伸の猫は反り返り |
2/26 |
クロちゃん |
春めいてマンネリのリハも力入る |
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古苑 |
ひと雨のリハビリの道春めいて |
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てるみ |
春めきを肌で感じてパター楽しむ |
2/27 |
兼日題は「春めく」「梅」です。 |
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あんこう |
梅の花 思い出してか ポロと咲く |
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あんこう |
巣離れを 知らせたるや 梅の花 |
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ネック |
梅便り 聞くよりはやく 桜咲く |
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ネック |
春めいて 人より遅く 風邪の花 |
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古苑 |
日差し受け春を知らせる梅一輪 |
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古苑 |
春めいてコートをたたんで風の中 |
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古苑 |
くちびるの紅の色さえ春めいて |
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古苑 |
梅蕾昨日よりもっと春を受け |
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古苑 |
あわてもの「お前のこと」だと梅が言い |
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クロちゃん |
春めいて次の計画うきうきと |
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クロちゃん |
梅便り連れて行ってと頼みおり |
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かみ |
紅梅の補色に富士を使ひけり |
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かみ |
春めく日長き竹刀を選びけり |
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だるま君 |
梅便り 友の温もり 香り聞く |
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だるま君 |
日本丸 春めく陽気は 来るかや |
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だるま君 |
パソコンも 陽気春めく 机上かな |
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博苦 |
懐に春めく日差し集めけり |
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博苦 |
春の香の漂う路地で梅探し |
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ささき |
孫生まれ 雛を飾りて 祝い酒 |
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ささき |
春めく日 衣も軽く バイク駆る |
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ささき |
絵手紙は 真白き富士に 梅は紅 |
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ささき |
梅愛でし 湯島を巡り 友見舞う |
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hissy |
OLのコートの中は半袖に |
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hissy |
春めいて何故か心動揺す |
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hissy |
春めきてマンサクの花蠢めきて |
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hissy |
日一日と庭の緑グラデーション |
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hissy |
梅の枝止まりし雀絵になりて |
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hissy |
梅一枝部屋に飾りて妻優し |
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hissy |
梅一輪深夜帰宅に匂い立つ |
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hissy |
春一夜雨も優しく濡らしおり |
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イチロー |
梅ずくし 偕楽園の おもてなし |
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イチロー |
乃し梅は 今日も茶席の 花となり |
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イチロー |
春めいて 何より先に 桜散り |
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てるみ |
寄り添って梅の香をきく老夫婦 |
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ネック |
車降り ふと香りたつ 梅の花 |
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てるみ |
水平線梅越しに見る伊豆七島 |
2/27 |
クロちゃん |
期末どき決まって始まる掘り起こし |
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ネック |
年度末 帳尻合わせの 予算額 |
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てるみ |
花一輪さして穴掘るヘルメット |
2/28 |
クロちゃん |
逃げるとはよく言ったものでもう3月 |
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てるみ |
忙しく歩き行く道桜咲く |
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古苑 |
山桜 梅より先に 春を告げ |
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